和風や和モダンなど、日本の伝統美が感じられる空間はとても居心地がいいです。
新築やリフォームの際、和モダンな部屋を理想とするものの、まず何から手をつければいいのか迷いますよね。
和モダンな部屋作りのポイントは、素材と色使いです。
今回は和小物や装飾品を部屋のアクセントにつかい、理想の空間をかなえるヒントをまとめました。
家具やカーテンなどインテリアの選び方のコツを実例を交えて解説していきます。
それでは、詳しくみていきましょう。
和モダンな部屋の魅力4つ
和モダンな部屋の魅力は以下の4つ。
- 居心地が良い
- 癒される
- 懐古的な気持ちになる
- 安心感がある
和モダン部屋が私たちにもたらす心理的な効果について深掘りしていきましょう。
部屋のベースカラーが居心地の良さに繋がる
和モダンな部屋の居心地の良さは、内装に使用されているベースカラーとインテリアの色味が調和によるものです。
例えば、壁や天井となる部屋の面積が大きい部分がベージュやアイボリーに対し、家具やカーテンの色味が強すぎると色が主張し合い、部屋の統一感がなくなります。
居心地の良い空間を目指すなら、赤や紺などのコントラストの強い色はアクセントとして取り入れましょう。
自然素材の家具や雑貨の癒し効果
和モダン部屋にいると気持ちがホッと安らぐのは、木や竹など自然素材のインテリア家具や雑貨がもたらす癒し効果によるもの。
畳や障子、和紙照明など、自然素材は、古来より私たちが慣れ親しんだアイテムのため、温もりや懐かしさを感じます。
また、自然素材は使うほどに味わいが生まれ、さらに温かみや色の深みを増します。
時間経過と比例して美しさが増す自然素材の家具・雑貨は愛着もわき、自分だけの特別な空間作りに最適と言えるでしょう。
伝統柄で懐古的な気持ちに
風呂敷や着物に使われる日本の伝統的な柄である「麻の葉」や「青海波」
畳や障子、格子の、直線的でシンプルなデザイン。
これら2つをインテリアに取り入れた和モダン部屋は、懐かしい気持ちになり時間の流れをゆっくり感じることができます。
一歩足を踏み入れると、時を忘れくつろげる空間が和モダンな部屋の魅力と言えるでしょう。
背丈の低い家具は視界が開け安心感がある
和モダン部屋の4つ目の特徴は、家具の高さです。
背の高い家具は視界を遮り圧迫感をあたえます。
高さのある家具は部屋が狭く見えるだけでなく、閉塞感を感じるため和風な家具を配置するのがおすすめです。
背の低い家具のある部屋は視野が開け窮屈さや圧迫感がなく、安心して過ごせるでしょう。
【窓際編】和モダンな部屋のポイントと実例2選
窓際を和モダンな雰囲気にする際のポイントと実例を紹介します。
- 洋室×和素材
- 和室×洋素材
和室、洋室それぞれ相反する素材を用いた実例をもとに解説していきます。
洋室には和の素材を使用する
洋室の窓に、すだれ調スクリーンを飾ると、洋風さが和らぎ和モダンな部屋に変化します。
日本に古くから伝わるすだれは、強い日差しを遮ったり風を通したりと涼を運んでくれるアイテム。
実用的かつ和の趣があるすだれ調スクリーンは、洋室の雰囲気が強い窓際に、和モダンな雰囲気を作りあげます。
和室にはモダンテイストを
障子は、カラー和紙などを用いることで、和モダンな印象に。
障子から差し込む柔らかい日差しは心地よさを感じます。
白一色ではなくカラー和紙が加わることで、差し込む光も色付き、よりおしゃれ度もUPしますよ。
【床編】和モダンな部屋のポイントと実例3選
続いて、床に一工夫して和モダンな部屋を作る方法を紹介します。
日本家屋=畳の部屋というイメージがありますが、フローリングを用いた内装も人気です。
フローリング・畳の部屋を和モダンな部屋する方法を、実例を交えてお伝えします。
フローリング×縁なし半畳たたみ
フローリングに縁のない半畳たたみを敷くと和モダンな部屋を作れます。
縁なし半畳たたみは、ベージュ・黒・紺色など色味が豊富。
単色カラーで落ち着いた雰囲気にしても良いですし、2色を用いて市松模様のようなデザインも素敵ですよ。
畳の部屋×ラグや絨毯
畳が敷かれた部屋には、ラグや絨毯のようなモダンテイストの敷物を用いて、畳の見える面積を減らすと和モダンな雰囲気になります。
ラグや絨毯の色味としては、ベースカラーとマッチするアースカラーや日本の伝統色である鶯色や紺色、えんじ色などがおすすめ。
畳へのダメージを減らすために、通気性の良いラグや絨毯を選ぶのがポイントです。
畳やラグで床全面を覆わない
センスの良い和モダンな部屋にするポイントは、畳やラグ、絨毯を床全面に敷き詰めないことです。
「フローリング×畳」
「畳×ラグor絨毯」
のように、下の畳やフローリングが見えるバランスが大事。
和の趣とモダンテイストの調和があって、和モダンな雰囲気を演出できるのです。
【壁紙編】和モダンな部屋のポイントと実例3選
次に紹介するのは、和モダンな部屋の壁の作り方です。
和モダンな部屋におすすめの壁紙と配色の選び方、注意点をまとめました。
壁を張替えて、和モダンな部屋を作ろうと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
珪藻土・漆喰の壁紙でノスタルジックな印象に
珪藻土壁や漆喰の壁は、古くから日本家屋で使用されてきた素材のため、懐かしさや温かみを感じる人もたくさんいるでしょう。
和の趣がある珪藻土壁や漆喰壁ですが、実際に壁に塗るのは大変なので珪藻土壁紙や漆喰調の壁紙がおすすめ。
壁紙なら、比較的お手軽に和モダンな雰囲気を作れますよ。
壁紙のデザインや色味は部屋の雰囲気にあわせる
居心地の良い和モダンな部屋を作るには、部屋の用途や雰囲気に合った壁紙を選ぶことがポイントです。
例えば居間のように、多くの人が集まる部屋は、安心感や温かみのある空間が理想。
居心地の良い空間を築くには、ベージュや黄土色など暖色系の色味の壁紙がおすすめです。
部屋の用途や雰囲気に合った壁紙が貼られている部屋は、長居したくなる和モダンな部屋になるでしょう。
賃貸は剥がせる壁紙がおすすめ
マンションや借家などで、壁紙の張替えをして和モダンな部屋を作る場合、貼って剥がせるタイプの壁紙がおすすめです。
マンションや借家などでは、明け渡しの時に原状復帰義務が多いです。
よって、貼って剥がせるタイプの壁紙を用いると、原状復帰しやすくて安心なのです。
【インテリア家具編】和モダンな部屋のポイントと実例3選
和モダンな部屋は、部屋に取り入れるインテリア家具も吟味する必要があります。
具体的にどのようなインテリア家具を選ぶべきか、和モダンな部屋と相性の良いインテリア家具を紹介します。
背丈60cmほどの家具が和モダン部屋にはぴったり
和モダン部屋には、背の低い家具が良く合います。
例えばダイニングテーブルの一般定期な高さは、70cm。
それをあえて、背丈60cm位のダイニングテーブルにするのが、和モダンな部屋作りのポイント。
ダイニングテーブルを低くするのは、床座スタイルに近づける意味があります。
背丈60cmのダイニングテーブルには、座面高さ40cmのソファーやダイニングチェアがよく合います。
背丈の低い家具をメインに据えると、ほかの家具も自然と背丈の低い家具で揃えるため、部屋に開放感が生まれます。
威圧感のない部屋は、安心してくつろげますよ。
木の温もりを感じる家具はモダン部屋に最適
タンスのような伝統家具は、職人のこだわりや技術が込められ、重厚感や存在感があります。
アンティークの味わいと収納力を兼ね備えているのも伝統家具の魅力です。
和たんすは、純和風の部屋だけでなく和モダンな部屋にも合わせやすいインテリアとして重宝するでしょう。
和室にはモダンテイストの家具や照明がマッチする
モダンテイストな家具や照明は、和室ととても相性が良く、和モダンな部屋作りにおすすめのインテリア。
実用的で温かみのある北欧テイスト家具や、歴史を感じるアンティーク家具やシャンデリアなど、意外にも和室と相性の良いのです。
和モダンな部屋にぴったりのインテリア雑貨4選
和モダンな部屋をさらにおしゃれな空間にするには、インテリア雑貨の力を借りると良いでしょう。
ここでは、和モダンな部屋の内装を映えさせてくれるインテリア雑貨として、以下の4点を紹介します。
- 和紙照明
- 掛額
- 座布団やクッション
- 花瓶敷
それぞれについて詳しくみていきましょう。
和紙照明
和モダンな部屋に、和の温もりを添えてくれるのは和紙照明です。
和紙照明の特徴は、柔らかくて温かみのあるオレンジ色の光。
ぼんやりとした灯りの癒し効果は高く和紙照明は、喧噪の日々から開放されます。
ホッと一息付ける和モダンな部屋に和紙照明はいかがでしょうか。
掛額
和モダンな部屋にセンス良く映えるのは、和の趣がある掛額でしょう。
色彩豊かな掛額は、和室の壁にも洋室の壁にも調和するので、取り入れやすいのが魅力です。
¥55,000 (税込)
こちらの「掛額 天神祭」は、織物で天神祭を表現したもの。
美術織物の華やかな色彩とノスタルジックな雰囲気の掛額は、和モダンな部屋と相性の良い一品です。
龍村美術織物では、「掛額 天神祭」を販売中。
天神祭以外の掛額もありますので、自分の部屋に合う掛額を探してみてはいかがでしょうか。
座布団・クッション
和モダンな部屋は、基本的にアースカラーや少し暗めの伝統色でまとめられています。
落ち着いていて居心地が良いですが、なにか物足りないと感じる場合もあるかもしれません。
そのようなときに役立つのが、座布団やクッションです。
座布団やクッションを、猩々緋(しょうじょうひ:えんじのような色)や江戸紫、翠色(鮮やかな緑色)などの色味にすると、差し色・アクセントカラーとしてコーディネートできますよ。
花瓶敷
和モダンな部屋におすすめのインテリアのひとつが、花瓶敷です。
背丈の低い家具の上や和室にある床の間などに花を生けた花器を置くとき、かわいらしくて上品な花瓶敷を使うと、その一角がパッと華やぎます。
¥3,300 (税込)
龍村美術織物では「花瓶敷 花文暈繝錦」を取り扱っています。
緑の四弁花と赤の六弁花の丸い花びらがかわいらしい花文暈繝錦(かもんうんげんにしき)は、それだけを飾っても様になる一品。
光沢のある絹や落ち着いたトーンの紫や赤、白、緑の色が、落ち着いた雰囲気の和モダンな部屋作りに一役買ってくれることでしょう。
花器や香炉など、小さめの置物を置くのに、ちょうど良い大きさの花瓶敷です。
和モダンな部屋で心地よい日々を送ろう
和モダンな部屋の作り方やポイント、内装や取り入れる家具、インテリアなどについてお伝えしました。
全ての内容を実践するのは、なかなか難しいかもしれません。
「壁の塗り替えや張替えは難しいけど、掛額を飾って、和モダンな雰囲気にしよう」
「内装はそのままで、障子のカラー和紙とクッションの色味を合わせてコーディネートしてみよう」
など、できることから取り入れるのがポイント。
オリジナルの和モダンな部屋を作り、心地よい日々を目指しましょう。