「和モダンな家が流行っていると聞いたけど、どんなスタイルだろう?」
家の新築やリフォームを検討しているとき、和モダンな家を調べてみたいと思う方は多くいます。
しかし、「和」と「モダン」の組み合わせって、イメージをするのが少し難しいですよね。
そこで今回の記事では、和モダンな家の実例を紹介しつつ、特徴や注意点、取り入れたりインテリアを説明します。
この記事を読むと和モダンな家がどんなスタイルかわかるようになるので、ぜひ皆さんの素敵な家づくりにお役立てくださいね!
和モダンな家とは?
和モダンな家とは、日本らしさと新しさが融合したデザインの家です。「モダン」という言葉には「現代的」という意味があり、伝統的な日本の家に現代的な要素が加わったスタイルの家のことをいいます。
今や和モダンは人気のスタイルで、新築やリフォームでも和モダンスタイルを取り入れる人が増えてきています。
具体的には、畳、縁側、土間、引き戸、ふすま、床座といった日本の伝統的な家の作りと、現代的な洋風のスタイルがミックスされたデザインです。
例えば、フローリングにローテーブルを置いて直接床に座ったり、畳の和室に引き戸ではなくドアを取り付けたりするのが、和モダンな家です。
和と洋の割合や、どんな要素を取り入れるかは、住む人の好みによってアレンジできるため、和モダンな家の明確な定義はありません。
昔ながらの和風の家に見られるようなホッとした雰囲気を大切にしながら、現代人でも住みやすいよう工夫がされています。
そのため、ご年配の方だけでなく若い人にも受け入れられやすいデザインといえるでしょう。
二世帯住宅を建てるなら、和モダンな家なら安心してみんなで暮らせることができます。
古さを感じさせないスタイリッシュな和モダンな家は、現代の日本人の住環境にぴったりですね。
和モダンな家を5つ紹介
和モダンな家の施工事例を5つ紹介します。
どれも素敵な新築やリフォームされた家ばかりです。どの家に住んでみたいか、想像しながら読んでみてくださいね。
和モダンな家①囲炉裏をモチーフとした家
出典:MISAWA
こちらは囲炉裏を囲む様子をモチーフにして作られた食卓です。
囲炉裏というと、家族だけでなく大切な仲間と楽しみながら食事をするイメージがありますね。
囲炉裏は床に直接座るスタイルが一般的ですが、こちらは掘りごたつの要素が取り入れられています。
テーブル暮らしに慣れている人や、足腰が不自由な家族と一緒に暮らしている場合、掘りごたつはうれしいスタイルですね。
冬場は足元にカーペットを置くと、温まりながら食事することができます。
窓も広くて大きく、開放的な場所で食事を楽しめる空間になっています。一年中家族が笑顔でいられる新築の気持ちいいスペースですね。
和モダンな家②床座で家族団らんが楽しめる家
出典:MISAWA
次は、床に座って家族団らんでの食事を楽しむスタイルのお家です。
畳ではなく、光の反射が美しいフローリングに座るのは、まさに和モダンスタイル。
テーブルの奥にある格子や飾られている植物、そして神棚も日本風の味わいを深く演出しています。
テーブル、窓の格子、キッチン、戸棚など、目に入るすべての素材のカラーや雰囲気が統一されていて、清潔感の溢れるスペースです。
ナチュラルな木の素材が心を落ち着かせ、心身ともに清らかな気持ちで、家族と一緒に毎日を気持ちよく過ごせますね。
和モダンな家③畳を活かしたカウンター席
出典:MISAWA
畳とカウンター席の組合せが特徴的な和モダンスタイルのお家です。
椅子のように足を下ろしたり、畳に座ったりしたり、気分に応じて変えることができます。
床座と椅子、両方使えて選べるのは、家族にとって嬉しいですね。
広々として空間が気持ちよく、親戚や友人、仲間たちとの集まりにも使えそうなスペースです。
カウンターの角のあたりは椅子も置いて使えるため、子供用のチェアなどを置くことができます。
朝はコーヒー、昼はランチ、夜はお酒やおつまみなど、時間帯によって楽しみ方が変わる畳席のカウンターは、家族との憩いの場になりそうですね。
和モダンな家④縁側での時間を楽しめる家
出典:ハウスネットギャラリー
こちらは母屋のもともとの作りを活かした和モダンスタイルの家です。
縁側に腰をかけて庭を眺めることができ、日本の四季の移り変わりを家から楽しめるでしょう。
古くからあるような伝統的な平屋に、モダンな要素が加わったおしゃれなスタイルに仕上がっていますね。庭の緑と木で作られた家がマッチしていて、和モダンな雰囲気を出しています。
縁側の段差もそれほど高くないため、子供や年配の方も安心して上り下りができそうです。幅広い年齢の家族が、安全に一緒に住むことができるのは、とても大切です。
朝起きたとき、庭が見える大きな窓を開けて、自然を眺めるのが楽しみになりますね。
和モダンな家⑤京都の路地をイメージした家
出典:ハウスネットギャラリー
こちらは京都の路地に入ったかのような感覚になる、とてもスタイリッシュな家です。
細長い小道と家が合わさり、風情な空間が演出されていて、まさに和モダンな家といえるでしょう。
京都の趣深い静かな街並みが思い出されるような、素敵な雰囲気となっています。
窓からは木の根元だけが見え、高級旅館や和風の食事処のようにも見えますね。
足元の窓から家に入る光が心地よく、たとえ雨の日でも地面が濡れる様子を見ていると、家で過ごす時間が特別なものになりそうです。
家のリフォームや購入を検討されている人へ。和モダンな家の注意点
和モダンスタイルはとてもおしゃれで居心地のいい空間ですが、注意点もあります。
これから、家のリフォームや新築購入を検討している場合、ポイントをおさえた上で検討するようにしましょう。
プライバシー保護ができるかチェック
まずは、プライバシーの保護が確保できるか確認が必要です。
昔ながらの日本の家は、部屋の仕切りに障子やふすまが使われていました。
新築で障子やふすまを使う予定がある場合、隣の部屋の声が別の部屋に筒抜けになっていないか、住宅会社に頼んでチェックしてもらいましょう。
最近では在宅ワークをする人も増えてきているため、ウェブ会議の声が外に漏れないか気をつけなければいけません。
特に、昔ながらの平屋では防音性が低い家も見られます。子どもや祖父母など住む人数が多い場合は、お互いの声やテレビの音がうるさいと、安心して過ごせなくなってしまいます。
もし騒音が気になるようなら、障子やふすまを止めて、防音性の高いドアや引き戸に付け替えられないか、検討するといいでしょう。
和と洋とのバランスをチェック
和モダンな新築に住むとき、和と洋とのバランスを考えることが大切です。
和風の要素が多すぎると昔ながらの家になってしまい、現代人にとって不便な点が出てくるかもしれません。例えば、障子やふすまだとエアコンの空気が外部に漏れやすく、電気代が高くなるでしょう。
一方、洋の部分が強すぎると、和風の家に慣れ親しんでいる家族にとっては、落ち着かない空間になってしまう可能性があります。和の風情のある雰囲気が失われ、インテリアにまとまりのない、ごちゃごちゃした空間になるおそれがあるでしょう。
つまり、家族の意見を聞きながら、どちらに偏り過ぎることなくバランスを見て選ぶ必要があります。バランスの取れた和モダンな家は、誰にとっても居心地がよく、機能性が高く温かみのある空間となります。
家をリフォームしたり、新築を建てたりするときは気をつけるようにしましょう。
家具の色をチェック
次に、家具の色にも気をつけるようにしましょう。
和モダンな家はおしゃれではありますが、ビビッドな赤、黄などの原色はそぐわないことがよくあります。
カラフルで派手な色ではなく、自然界にあるような「うぐいす色」「ねずみ色」「もも色」が和モダンな家にはフィットします。特に、アースカラーが落ち着いた空間を演出するでしょう。
もしどうしてもビビッド系カラーを加えたければ、テーブルやタンス、カーテンなどは落ち着いた色でそろえた上で、クッションといった小物にピンポイントで使うのがおすすめです。
和と洋のカラーを合わせることで、和モダンらしいスタイリッシュな雰囲気になるでしょう。
土壁ならメンテナンス時期をチェック
和モダンな家は、壁にも注意が必要です。
土壁は日本の伝統的な壁で、日本らしい雰囲気が再評価され人気が出てきています。さらに土壁は、日本の気候に適していて、四季の移り変わりに応じて家の中の温度や湿度を調節するという機能があるのです。
日本らしい家づくりを大切にするために土壁を選ぶ人も多いようですが、土壁は傷みやすいという特徴があります。
知らないうちにひび割れやカビが生えていたり、酷いときはボロボロと剥がれてしまったりすることも。土壁が傷んでしまっては、せっかくおしゃれに作った家も台無しです。
長く家を大切にするためにも、土壁を和モダンな家に採用するなら、定期的なチェックとメンテナンスを忘れないようにしましょう。
和モダンな家は統一されたインテリアが重要
和モダンな家はインテリア選びも非常に重要です。
和モダンな家をおしゃれにするインテリアのポイントをお伝えするので、ぜひ参考にしてくださいね。
高さのない家具を選ぶ
まず家具選びですが、高さのない低めの家具を選ぶようにしましょう。
もともと日本家屋では、畳の上に座って生活をしていました。床座スタイルでは、普段見る世界の目線は自ずと低くなります。
低い目線に合わせて高さのない家具を選ぶことで、圧迫感がなくなり開放感が出てきます。
狭いスペースの部屋でも、ロースタイルで統一することですっきりとコーディネート可能です。
フローリングの洋風の部屋に和モダンを取り入れたい場合は、家具を低めにして目線を落とすことで、落ち着いた雰囲気となります。
格子模様を取り入れる
格子模様も日本らしさを連想させる代表的なインテリアの1つです。
例えば、格子模様のパーテーション、カーテン、タンス、引き出しなどを取り入れてみましょう。
洋風のドアが既に設置してあり格子戸が使えない場合でも、小さなアイテムから格子模様を加えることで和モダンな雰囲気になります。
格子模様は、洋風の家具やフローリングにもフィットし、部屋のイメージを和風へとガラッと変えてくれるでしょう。
照明にこだわる
照明は部屋の中心的な存在ともいえるため、こだわりを持って選ぶようにしましょう。
和風な照明を設置したい場合、和紙や竹といった自然な素材で作られているタイプがおすすめです。
竹でできた照明は高級感があり、みんなが集まるリビングやダイニング、客間にぴったりです。
また、和紙がほどこされた照明は、和紙に描かれた桜や紅葉といった季節の植物の柄が、明かりで浮かび上がると非常に幻想的になります。
和紙の照明は、寝室や廊下などにぜひ取り入れたいですね。
形もさまざまで、長方形、円形、楕円形、つぼみ型などがあり、部屋の雰囲気や好みに合わせられます。間接照明として、スタンドライトを使うとまるで高級旅館のようにおしゃれになります。
和モダンな家は、蛍光灯のような明るい照明ではなく、暖色系の照明でまとめるといいでしょう。勉強や読書などに明るさが必要な場合は、実用的なスタンドライトで補うといいですね。
観葉植物で和モダンを演出する
観葉植物も和モダンな家には欠かせないインテリアです。植物が家にあると、心が休まり家族をリラックスさせてくれます。
和モダンなインテリアはロースタイルが基本なので、あまり高さのない小ぶりな観葉植物を選びましょう。また、くねくね曲がっている植物ではなく、直線が美しい植物がおすすめです。
土の付いた観葉植物以外に、季節の花を一輪挿しにしたり、陶器の花瓶に入れたりして飾るのも味わいがあります。
さらに、ミニ盆栽や苔玉、テラリウムと呼ばれる小さな庭キットは和風スタイルで、遊び心があり楽しい気分にしてくれます。
盆栽は古くからシニア世代を中心に人気がありますが、苔玉は最近若い世代にも人気が出るようになってきました。苔玉と紅葉や花をつける植物が一緒になったタイプもあり、鑑賞をしているとやさしい気持ちになれます。
定期的に盆栽や苔玉の世話をして、小さいものでも細部まで愛でるような、和の心を育みましょう。
和柄のテーブルセンターで四季を楽しむ
和モダンな家のインテリアは、シンプルな色合いでまとめられるのが一般的です。木の素材の色を活かした色や、落ち着いたグレー、畳や土壁といったアースカラーがメインの色となります。
そこで和柄のテーブルセンターの色を季節に応じて変えることで、日本の四季の移り変わりを取り入れながら、楽しむことが可能です。
季節の代表的なカラーは、以下のようになります。
- 春:紫、ピンク系
- 夏:新緑、水色
- 秋:紅葉の赤
- 冬:雪の白
新学期や入社式など、新しいことがたくさんスタートする春めいた季節には、こちらのテーブルセンターがおすすめです。
出典:龍村美術織物
紅色に近い暖かい色が印象的なテーブルセンターです。柔らかい雰囲気にさまざまな色や模様が入っていて、春の花が咲き誇ったように室内がパッと明るくなります。
お祝い事などのプレゼントにも、とても喜ばれそうなテーブルセンターですね。
次に、蝉の声が鳴り響く、暑い夏に使いたいテーブルセンターをご紹介します。
出典:龍村美術織物
置いてあるだけで涼しげな雰囲気となる、爽やかな色のテーブルセンターです。光に当たるとさらに美しい色になり、見る人を魅了します。
丁寧に織り込まれた和柄が、和モダンらしい品を高めてくれています。
出典:龍村美術織物
こちらは紅葉が美しい季節に使いたいテーブルセンターです。冬に向かっていく時期にぴったりの色合いで、落ち着いた配色となっていますね。
リビングだけでなく書斎などにもぴったりで、秋の夜長に読書がはかどりそうです。
出典:龍村美術織物
雪が降る寒い季節には、白みがかったこちらのテーブルセンターはいかがでしょうか。可憐な和柄が可愛らしく、温かみのあるデザインとなっています。
こちらで紹介したテーブルセンターは、主に絹糸が使われた織物です。
和モダンな家に格式を与えてくれるので、季節に応じていろんな和柄や色合いのテーブルセンターを、ぜひ取り入れてみてくださいね。
まとめ:和モダンな家を建てるならインテリアにもこだわろう
今回の記事では、和モダンな家を建てるときに気をつけたいポイントや、取り入れたいインテリアについて説明しました。
和モダンな家は、外観だけでなく部屋のインテリアも統一感を持って選ぶことが大切です。
特に、日本の家は四季の自然の変化を楽しむにぴったりです。テーブルセンターやアートパネルなど、季節ごとに小物の色を変えるといいですね。
インテリアにこだわりながら、和モダンな家づくりを楽しんでくださいね。
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