多くの人が出入りする玄関や、ホテル、旅館などの場所に飾るインテリアは、幅広い世代に親しまれるデザインを選びたいもの。
そこでおすめしたいデザインが、すっきりとおしゃれなモノクロデザインです。
モノクロデザインは、クールでスタイリッシュなインテリアづくりに役立ちます。
殺風景になりがちな壁をさり気なく彩る装飾品として、モノクロアートパネルをホテルや旅館に飾りましょう。
この記事ではおしゃれなモノクロのアートパネルの魅力や、人気モチーフをご紹介します。
アートパネルを販売しているおすすめブランドも紹介するため、デザイン選びに迷っている方もぜひ参考にしてみましょう。
モノクロとは?白黒との違いを知ろう
モノクロとは、単色でできたデザインのことを指します。
単色(1つの色)を意味する「モノクローム(monochrome)」が語源で、白黒をあらわす言葉ではありません。
たとえば白黒だけでなく、レトロなセピア調の写真や絵画もモノクロに含まれます。
モノクロという言葉は写真技術の発展とともに、世間へ広がっていきました。
初期の写真は白黒表現だったため、モノクローム=白黒写真としてモノクロ写真やモノクロ印刷と呼ばれていました。
その影響でモノクロ=白黒が浸透していますが、厳密にはセピアカラーや、赤、青などの原色でも単色デザインならモノクロだと覚えておきましょう。
さらに最近では白黒モノクロの中に、赤や金色などのカラーをワンポイントに使ったアートパネルもモノクロデザインと呼ばれる商品もあります。
ちなみにモノクロや白黒に似た色として、グレースケールがあります。
グレースケールとは白と黒の中間色である、グレーの濃淡で表現したデザインのこと。
白と黒の色だけでなく、グラデーションで細かい陰影が再現されるため、写真のようなリアルな表現が可能です。
モノクロは単色使いですが、グレースケールは細かいグレーに分かれているため、比較すると印象が異なります。
モノクロアートパネルを選ぶ際は、モノクロ、白黒、そしてグレースケールを混同しないよう注意しましょう。
モノクロアートパネルの魅力
モノクロならではの馴染み方や洗練されたインテリアは、幅広いお客様に親しんでもらえます。
モノクロアートパネルは、一般家庭だけでなく、ホテルや旅館、オフィスなどのさまざまな場所に飾りたいデザインです。
更に詳しく、モノクロアートパネルならではの魅力を見ていきましょう。
1枚で洗練されたインテリア空間を作る
モノクロは単色で表現されたデザインで、シンプルだからこその洗練された魅力があります。
カラフルなアートパネルならではの華やかさとは違った、無駄のないすっきりしたデザインがインテリアを引き締めてくれます。
単色使いだからこそ、元のインテリアの雰囲気になじみやすいメリットがあるのが特徴。
和室にも洋室にも活用できるアートパネルとして、さまざまな場所に設置できます。
お客様をお迎えするエントランスだけでなく、ゆっくりと休むための客室などにも、モノクロのアートパネルはすっきりと落ち着いた雰囲気を感じてもらえるでしょう。
モノクロはお客様の目を疲れさせず、それでいておしゃれな空間を作ることに役立つアートパネルです。
複数枚飾ってもインテリアに統一感が生まれる
シンプルな単色使いのモノクロアートパネルは、同じ部屋に複数枚並べると統一感が生まれます。
モノクロ以外のアートパネルを複数枚、同一空間に並べるとデザインやカラーが反発し、アートパネルがインテリアから浮いてしまうことがあります。
しかし同系色のモノクロアートパネル同士なら、誰でもセンス良く複数枚のアートパネルを並べられるのです。
1枚のアートパネルだけでは何かものたりないと感じたら、同系色のモノクロアートパネルを設置しましょう。
廊下や広いエントランスなど、等間隔に並べれば美術館やギャラリーの展示品のような佇まいになります。
既存の家具を活かせるため模様替えが低コスト
モノクロアートパネルは、単色でシンプルな印象を持つ装飾品です。
そのため、既存の家具やインテリアのまま、気軽にアートパネルを追加で設置できます。
モノクロ以外で気に入ったデザインのアートパネルを設置したくて、すでにある家具や部屋の印象と馴染まないと大がかりな模様替えや家具の移動が必要になる場合があります。
しかし、モノクロアートパネルは既存の部屋の色調や、和室、洋室を一切問いません。
洋室に飾ればモダンでスタイリッシュな空間を演出。
和室にモノクロアートパネルを飾れば、書道家の書のように、重厚な雰囲気が生まれます。
低コストで客室を模様替えしたい場合も、ぜひモノクロアートパネルを導入してみましょう。
モノクロアートパネルは高級感をあたえる
モノクロアートパネルのシンプルな単色使いは、インテリアに高級感が生まれます。
高級感や重厚感を出す定番の色は、黒や白を貴重としたデザイン。
特にメインカラーに黒を使った部屋は、全体的に高級感を生み出せるため、お客様を多く招くホテルや旅館、オフィスのインテリアに最適です。
例えば部屋のうち70%が床や壁、天井の色だとすると、残りの20~30%を黒の家具や小物にするとバランスのとれた空間になります。
黒のアートパネルを飾って、お客様を招く場としてゆっくりと過ごせる安心感を体験してもらいましょう。
モノクロアートパネルの人気モチーフ3選
モノクロアートパネルの中でも、人気のデザインやモチーフをご紹介します。
同じモノクロでもモチーフによって印象が変わるため、希望するインテリアに合わせて選びましょう。
文字のモノクロアートパネル
モダンなインテリア作りにおすすめしたいのは、文字のモノクロアートパネルです。
英語などの他国の言語であれば、洋室に似合うモダンインテリア作りに役立ちます。
書をイメージした漢字が書かれたものや筆を使ったモノクロアートパネルは、和室のインテリアや和モダンに取り入れましょう。
書の掛け軸では和風の要素が強くなりますが、洋室や和モダンのインテリアに合わせるなら、キャンバスを使ったアートパネルがよく馴染みます。
黒の背景に白い文字のアートパネルなら、シックで重厚な雰囲気に。
白やライトブラウンなど明るい壁や床の部屋に取り入れれば、黒が差し色としても活躍。
そして、黒文字に白の背景でデザインされたモノクロアートパネルなら、清潔感あるさわやかなインテリアに仕上がります。
植物・自然モチーフのモノクロアートパネル
花や木々などの植物や、山、川などの原風景を描いた、自然モチーフのモノクロアートパネルも人気があります。
モノクロはどちらかと言えば、単色使いで無機質な印象を与えるデザイン。
しかし、花や木々をあしらったアートパネルは、モノクロでも無機質になりすぎません。
植物の温かみが感じられ、インテリアに華やかさと優しさが生まれます。
白を基調としたアートパネルに、グレーや黒で表現した花が描かれたデザインは清潔感もあります。
女性向けやファミリー層の利用を想定している客室にも、植物や自然モチーフのアートパネルで温かみを演出しましょう。
パターン模様のモノクロアートパネル
パターン模様のシンプルなモノクロアートパネルは、オフィスなどの集中したい環境にも似合います。
規則性があるチェック柄、ストライプやドットなどのシンプルなデザインは、流行に左右されずさまざまなインテリアに合わせられます。
和のテイストを取り入れたい場合、和柄のパターン模様を使ったモノクロアートパネルを取り入れてみましょう。
波を意識した青海波(せいがいは)や、円を重ねた吉祥文様の七宝文様など、古くから日本に根付いている和柄は幅広い年代に愛されるモチーフです。
モノクロアートパネルのおしゃれな飾り方
モノクロアートパネルを飾るときは、すでにあるインテリアを邪魔しないよう意識しましょう。
おしゃれに見せるための飾り方のコツを3つご紹介します。
50㎝以上の大きめサイズで存在感を出す
部屋に1枚だけモノクロアートパネルを飾るなら、50㎝以上の大きいサイズを選びましょう。
50㎝以上のアートパネルを設置するだけで、無機質な壁が一気におしゃれな印象になります。
モノクロアートパネルの単色使いは、壁の差し色によく合うデザインです。
白い壁に黒などのダークトーンを置けば、壁面装飾の主役として活躍します。
アートパネルのデザインをじっくりと楽しんでもらえるメリットもあります。
アートパネルを等間隔に並べる
20~30㎝のコンパクトなアートパネルを複数枚並べて、美術館のような空間を作る方法があります。
モノクロアートパネルはシンプルな色使いのため、複数枚設置してもインテリアにフィットします。
複数のデザインのアートパネルを並べ、同系色でまとめれば1つ1つが絵画のようにお互いの美しさを引き立てます。
ただし、おしゃれに見せるのなら、アートパネルはできるだけ等間隔で並べることがコツです。
アートパネル同士の空きスペースの幅や上下の高さが違えば、ちぐはぐな印象になってしまいます。
設置する際はきちんとサイズを計測したうえで、等間隔に並べていきましょう。
アートパネルのサイズも揃えておくと、さらに統一感のあるインテリアに仕上がります。
異なるベースカラーのアートパネルを交互に並べる
異なるベースカラーのアートパネルを交互に並べて、色彩の違いを楽しむインテリアもおすすめです。
複数のカラーを同じ部屋にたくさん並べてしまうと、どうしても派手な印象になりがちです。
そこで、ベースカラーが違うアートパネルを交互に並べていく2色使いなら、カラフルな華やかさも残しつつ、派手な印象を抑えられます。
モダンにしたいのなら、白背景、黒背景のアートパネルを交互に並べましょう。
温かみのあるインテリアなら、パステルカラーを交互に並べる方法もおすすめです。
交互にアートパネルを並べる時は、色の彩度を揃えましょう。
色の彩度とは鮮やかさの割合で、彩度が高い色はビビッドで鮮やかなショッキングピンクなどが当てはまります。
一方、彩度が低い色はくすみカラーと呼ばれる、落ち着いた色合いや無彩色の白、黒、グレーなどがあります。
彩度が違うアートパネルを並べると、まとまりがない壁面装飾になる原因になってしまいます。
黒なら彩度が近い、白やグレー、パステルであればパステル調の色彩のアートパネルを並べましょう。
これだけで別々の色のモノクロアートパネルを並べても、インテリアがすっきりとまとめることができます。
アートパネルのおすすめブランド3選
モノクロアートパネルは単色使いだからこそ、品質やデザインにこだわりましょう。
しかし、アートパネルはサイズやデザインもさまざまで、価格にも違いがあります。
ホテルや旅館などの多くの人の目に触れる場にふさわしい、高級感と長く使える高品質なアートパネルを選びたいものです。
そこで高級感あるアートパネルを販売している、おすすめブランドを3つご紹介します。
輪島塗ぬり工房楽
ぬり工房 楽は漆を使ったインテリアや家具、アートパネルを販売しているブランドです。
アートパネルはフルオーダーメイド制作で、ほかにはないオリジナリティあふれるモノクロデザインを制作してもらえます。
漆ならではの美しい漆黒に、鮮やかな金色を取り入れたアートパネルは、ホテルや旅館のインテリアに導入されています。
参考:ぬり工房 楽
a.flat
a.flatでは、日本伝統の和紙を使ったアートパネルを販売しています。
アートパネルは日本古来から伝わる、壁や床を専用の鏝(こて)で塗り上げる、左官技術による作品です。
この左官技術は、継ぎ目が目立たないシームレスな塗り方で、平面だけでなく立体感のあるデザインもあります。
アートパネルは額縁に入れず、生地や着色の風合いをそのまま楽しめるところが魅力です。
左官技術によって立体的に仕上げられたモノクロアートパネルは、シンプルながらも職人の技術が光る美しさがあります。
参考:a.flat
龍村美術織物
出典:龍村美術織物
龍村美術織物は織物生地を室内装飾として取り入れた、美しいデザインのアートパネルが豊富です。
ワンランク上の上質な雰囲気を作り出す美しいアートパネルは、唯一無二の高級感があります。
古くから伝わる和柄や文様をあしらったデザインは、和室だけでなく洋室にも合うモダンテイストです。
サイズ展開も豊富で、特別な空間にずっと飾っていたい芸術品です。
参考:龍村美術織物
まとめ:モノクロアートパネルで上品モダンなインテリアを作ろう
モノクロアートパネルは、白と黒を貴重としたデザインだけでなく、単色で作られたデザインを意味します。
単色だからこそシンプルで洗練された佇まいは、どんな空間にも馴染みます。
1枚設置するだけで上品モダンな雰囲気が生まれるため、ぜひインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか。